本はどんなときにも欠かせない
書くだけではなく、読むことも好きだ。 本を読まない日はないというほどの読書家でもある大塚さん。リズム感あふれる軽快な筆致は、日々の読書の賜物かもしれない。
「本はどんなときにも欠かせないですね。コロナ禍以前、海外ロケに行ったときなどにも、何冊も本を持っていったこともありました。でも重いじゃないですか。そういうとき電子書籍は便利だなって思います。でも電子書籍のページをめくるのに、手が滑って行き過ぎちゃって、『あっ!』って思って戻るのがちょっと面倒。まだまだ使いこなせてないですよね(笑い)」
面白い本に出合うための情報収集も欠かせない。多くは“口コミ”だ。
「最近は、読んだ本の中で何が面白かったかをいろんな人に聞いてるんです。(こう言いながら、撮影スタッフ1人1人に好きな本を尋ねる寧々さん)。 『アーモンド』(著・ソン・ウォンピョン/祥伝社)と『52ヘルツのクジラたち』(著・町田そのこ/中央公論新社)がすごく良かったって聞いたので、それを読みました。聞いていた通り本当に心に深く感じるとても良い本でした。
本好きの友人におすすめ作品を聞くと、それを4冊ぐらい持ってきてくれて、そんなふうにして読んでいると、本って途切れないんですよね」
そんな寧々さんに「最近好きな本は?」と聞いて真っ先に名前が上がったのは、畠山健二さんの『本所おけら長屋』(PHP研究所)。個性的な面々が揃う江戸の「おけら長屋」を舞台にした時代小説だ。
「とにかく泣けて、笑えて、すごく元気をもらえます。大好き過ぎて、『おけら長屋』に住みたいくらい(笑い)。以前、エッセイで書いたことがきっかけになったのか、畠山さんとの 対談が実現して、とても楽しい時間を過ごすことができました。うれしかったです」