ホルモンバランスが乱れやすい人には漢方もおすすめ
歯肉炎があるなど、歯周病の進行が心配な人には漢方もおすすめです。漢方薬は自然由来の成分でできており、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。また、毎日決められた量を服用するだけでよいので、手軽に続けられるのも利点です。
歯周病などの口腔トラブルは、ホルモンバランスや水分代謝の乱れ、歯茎の栄養不足などが原因として考えられます。口腔トラブルの対策には、以下の働きを持つ生薬を含んだ漢方薬を選び、歯周病の根本改善を目指します。
・血流や水分の循環をよくして口の中に潤いを与える
・口の中の痛みを和らげる
・口の中の毒素を排出する
・消化・吸収機能をよくして栄養を歯茎に届ける
歯周病にお悩みの人におすすめの漢方薬2つ
・排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
皮膚や口腔内などの膿の排出を促進するとともに、痛みにも働きかける漢方薬です。鼻炎や中耳炎にも応用されます。
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体表面の熱を冷ますことで、炎症と出血に働きかける漢方薬です。歯周病のほか、皮膚疾患や胃炎にも用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。