健康・医療

ひつじ数えNG!口にテープ、玉ねぎを枕元…眠活達人の快眠術

ここまでは専門家が指南する基礎編を紹介してきたが、これを実践しても眠ることができないという人も少なくないだろう。そこで、独自の“眠活”で快適な睡眠を得ている快眠の達人たちに話を聞いた。

口をテープでふさぐ

睡眠不足のため会社で部下に当たり散らしていたという43才の女性会社員は快眠の秘訣をこう教えてくれた。

「冷房をつけて眠るときは寝る前に唇に鼻呼吸を促す医療用テープを貼っています。朝、はがれていても構わずに続けてみたら、途中で目覚めることがなくなりました」

効果は絶大で仕事中のイライラも減ったという。睡眠コンサルタントの友野なおさんはこう語る。

「冷房の冷たい空気を口から吸うと、肺が冷やされ自律神経が乱れるので、快眠が妨げられるといわれています」

ホットタオルで足の指と裏を拭く

「濡らしたタオルをきゅっと絞り、レンジで約1分間チン。このホットタオルで足の指と裏を丁寧に拭いてからベッドへ入ると、熱帯夜でも快適に眠れるんです」

74才のおばあちゃんは、この快眠法を30年以上続けているという。

東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生はこう分析する。

「足の裏に熱い水分をつけ、それを蒸発させることで、足の裏と体の深部の温度が下がり、ぐっすりとよく眠れるようになります」

足のツボをゴロゴロ押し

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足ツボを刺激する快眠法も(写真/アフロ)
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眠る前に、とあるグッズを使うと話すのは、63才の専業主婦だ。

「ゴルフボールの上に足裏の中心をのせ、前後にゴロゴロと転がしツボ(湧泉)を刺激。かかとの中心にあるツボ(失眠)についても同様に行っています」

足を手前に引くときは弱く、伸ばすときには強めにするのがコツだという。

「失眠は深い眠りを促進するツボといわれています。寝る前に、10秒3セットくらいを目安に行うのがおすすめです」(友野さん)

シーツの下に段ボール

「段ボールや新聞紙をA4くらいのサイズに切って、シーツの下の、背中に当てています」(50才・パート女性)

段ボールや新聞紙が汗、湿気を吸い取る。

「ただ少し寝心地が悪いかもしれないので、吸水性のある敷きパッドを使ってみてもいいかもしれません。麻素材のものもあります」(友野さん)

刻んだ玉ねぎを枕元に

眠れない孫のために編み出したという、ご自慢の“おばあちゃんの知恵”を披露してくれたのは、71才主婦だ。

「玉ねぎの香りが快眠にいいって聞いてから、毎晩玉ねぎの切れ端をザク切りにして香りが立つようにし、ガーゼに包んで枕の下に入れています。すっと眠りにつけます」

友野さんも「昔から伝わる知恵」だと語る。

「玉ねぎに含まれる硫化アリルという成分に、安眠促進効果があるといわれ、食べるもよし、枕元に置くのもよしと考えられています」

小豆パックで後頭部冷却

「小豆250gを小袋に入れ、冷凍庫で冷やしておき、寝るときに後頭部を冷やしています。本当に気持ちよく寝られる」(52才・主婦)

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冷凍庫で冷やした小豆を後頭部に(写真/アフロ)
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「“頭寒足熱”が快眠のキーワードなので、冷却枕などで頭を冷やすのが有効。小豆のように、ちょっと重みがある方が安心するという人は多い。額にのせるのも良い」(友野さん)

ひつじを数えるのはNG

また、昔から眠れないときには、ひつじの数を数えると眠れるという言い伝えがあるが、これは誤りだと友野さんは力説する。

「実はこれは海外から来た説で日本人には効果がありません。英語のシープだと“シー”と息を吐くので、リラックス状態になる。日本人がいくらひつじを数えても深い呼吸にならないので、“1匹、2匹”ではなく、“ひとーつ、ふたーつ”と数え、“とーう(10)”まで来たら、また“ひとーつ”に戻る。こうすると、自然と腹式呼吸になり、自律神経が休まります。息は吸うよりも吐くことを意識してみてください」

早速、今夜から試してみましょう。

※女性セブン2017年8月10日号

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